もちろん違います。全国一二を争う三陸産の牡蠣と広島産の牡蠣では、味も大きさも全く違います。

三陸牡蠣が生食用として楽しめるシーズンは10月~2月の冬の時期。その期間、三陸の牡蠣は『生食用』として全国へ大量に流通します。黒潮と親潮がぶつかる世界三大漁場宮城県。そこで育った牡蠣と、三陸より暖かい広島湾で育った牡蠣。それらは育つ産地の環境の違いに左右され、味も大きさも大きく違います。

・宮城県産牡蠣と広島県産の違いと特徴

広島県は、大きい川が瀬戸内海に流れているため栄養が豊富で大きく育ちます。三陸は外洋に向かって海が開けているため、海水が清潔で生食用に向いています。味の違いも産地によって特徴があります。あっさりとしていて加熱用に向いているのが広島の牡蠣。逆に三陸の牡蠣は、濃厚すぎるほど牡蠣の味を感じます。大きさも産地によって違い広島牡蠣が大きく、三陸牡蠣はそれにくらべて小ぶりなのが特徴です。

産地によって牡蠣の味や大きさは違います。全国でも、牡蠣の水揚げ量一二を争う宮城県(三陸)産牡蠣と広島県産牡蠣を例に、産地による味と大きさの違いをご案内いたします。

・宮城県の牡蠣は『森と海が共存する環境』で育っています

三陸地方は、北からの寒流(親潮)と南からの暖流(黒潮)がぶつかる「世界三大漁場」と呼ばれています。三陸地方の一番の特徴は「リアス式海岸」。一度三陸を訪れた方はご存知かもしませんが、リアス式の入り組んだ海岸線を見渡すと、周囲を壮大な山々が取り囲んでいます。森林に降り注いだ雨水は長い年月をかけて地中深くに染み込み、入り組んだ海岸線へと流れていきます。そんな「森と海が共存する地形」が、美味しく清潔な牡蠣を育てている大きな要因です。雨水と海水が混じり合った環境で育つ三陸牡蠣はは、他の産地の牡蠣と比べ濃厚でクリーミーな味わいと言われています。