山内鮮魚店店長のヤマウチです。
本日は雪の降りしきる中、南三陸町から車で1時間半の栗原市一迫にある「金龍蔵」に行って参りました。
こちらは地元宮城県の蔵元「一ノ蔵」さんのもうひとつの蔵。
金龍蔵は、高精白米の原料米を使用し小仕込み・寒造りを徹底して行っている蔵です。
つまり機械化した大手の蔵元の酒造りとは違い、杜氏さんのきめ細やかな酒造りが活きている蔵という事ですね。
当店さんさん商店街店でも、今年から「金龍(きんりゅう)」シリーズを取り扱わせて頂いており
知る人ぞ知るお酒とあって大人気です。
今回は一ノ蔵の方にお声がけいただき、杜氏さんのお話を聞けるという事で行って参りました(^^)
こちらが金龍蔵の門構え。雪が似合います♪ 3.11の時はそれほどではないとおっしゃってましたが、栗原市は2008年の岩手・宮城内陸地震で大きな被害を受けています。
杜氏さんにごあいさつさせて頂いた後、早速蔵の中へ。まずは仕込みタンクから。とにかく寒い!
金龍蔵は県内一寒い蔵と言われているそうで、この寒さが「寒造り」に適してるんですね。
そして蔵に入った途端に香る酒蔵独特の匂い、この香りがいつも大好きです♪
大吟醸の仕込み樽。数あるタンクですが、隣同士でも置き場所や樽の出来によって出来上がる酒質も全然違うようです。
仕込み樽からは大吟醸ならではのマスカットのようなフルーティーな香りが。
こちらが金龍蔵の杜氏である、照井杜氏。南部杜氏では知る人ぞ知る名杜氏です。
プツプツと音をたてる大吟醸の仕込み樽内。よく見ると樽の周りに保温材を巻いてます。寒造りといえど寒すぎてもダメなんですね。
そしてこの写真、手前にあるのが今や珍しい「木樽」。
お酒のラベルに「木桶仕込み」と書いてあるものがありますが本当に木の樽で醸してるんですね。
木樽は照井杜氏も小さい頃見た事があるかないかという程貴重だというお話です。
こちらで仕込んでいるのはおそらく「金龍 木桶仕込み特別純米生酒」。
軽快にジョークを飛ばしながら説明して下さるのは、一ノ蔵の鈴木社長(写真右)。
親父ギャグ連発の楽しい方でした(笑)写真左はいつも南三陸福興市に参加頂いている営業の佐藤さん。
次は酒絞り機の前で。
酒を絞った際にでる「板粕(いたかす)」を蔵人さんたちが袋詰めしてました。
板粕を御馳走になりましたが、さっぱりしていて甘くて美味しい!アルコール分を含んでいるということでほんの少しだけ頂きました。
こちらが板粕を詰めた袋。持って帰りたい・・・。
酒粕の食べ方でみなさん盛り上がってました♪
次は酒米を洗米したり蒸したりする場所へ。
ちょうど洗米の場面に遭遇。
キレイなお米ですね♪ 精米し洗った酒米はほんとに透き通るような色をしてます。
杜氏さんが洗米する前の酒米を見せてくれました。こちらは55%精米したお米。おそらくレギュラーの純米吟醸でしょうか。
金龍では55%以上の酒米を使いません。大吟醸は33%精米しているようです。
こちらは蒸米をする釜。この釜に蓋をするように布をかけて酒米を蒸して行きます。蒸気で布が膨らむ光景が何ともいいんですよね。
そしてこちらが「もろみ室」。酒母(しゅぼ)と言って、蒸して麹菌を混ぜ合わせ発酵させた酒米と水で「お酒の元」を作る部屋です。
こちらが酒母(しゅぼ)。少量で仕込みます。
15日かけて酒母を仕上げていくそうです。
そしてお次は「麹室(こうじしつ)」。蒸した酒米に麹菌を振りかけ、米麹(こめこうじ)を作る部屋です。
およそ30℃の室内。寒いと発酵が止まってしまいますので温度管理に特に気をつかっているそうです。
こちらが完成間近の米麹。よく見ると米の周りに白い麹菌がびっしり付いています。米の中まで麹菌を成長させるとのこと。食べさせて頂いたら甘みがありました♪
こちらはまだ仕込み途中の米麹。この丸い枠は、金龍蔵独特だそうです。
麹室の横にあった杜氏さんのお部屋。奥に試験管のようなものが見えますが、ここでアルコール分等を計るそうです。
約1時間の蔵見学もあっと言う間。外に出たら雪が凄い!日本酒の蔵見学は3蔵目ですが、いつ来ても面白いですね!
最後に照井杜氏を囲んで一枚。右のご夫婦は宮城県大崎市で地酒屋を営んでいる方々です。すんごくお酒が大好きで熱い方々でした♪
一ノ蔵「金龍蔵」の地酒は、当店さんさん商店街にてご購入頂けます。
扱っている酒屋さんが少ないお酒ですので、レアですよ(^^)
(※)通販では販売しておりません。ご了承下さい。