山内鮮魚店店長の山内です。
今日で7年目の3月11日。
私はやはりこの場所に立っていました。
あの日から今日まで、私は悲観的になったことは一度もありません。
それはなぜなんでしょう。自分でもわかりません。
商売人として、前へ進む。それしか方法がないからかもしれません。
何よりも笑顔で海と共に生きる。ただそれだけしかできることがないからかもしれません。
そして広島、常総、熊本の災害。
もはや我々は被災地ではない。
被災した事実を吹き飛ばして、前へ前へ。
町をあげて元気に営業していくだけです。
3月3日、新しい商店街がオープンしました。
今日はその模様をお伝えしますね。
新さんさん商店街は、防災対策庁舎のすぐ近く。ちょうど八幡川を挟んだ場所にあります。かつて当店があった「五日町商店街(いつかまち)」の真上に建設されています。
かさ上げされた高さは10.6メートル。海を見下ろすなかなかの景色です。
こちらは当店の店先。高台で営業していた店舗も、今回こちらに移転させていただきました。南三陸の仲間たちと共に、一緒に歩んでいきたいという思いで移転しています。
こちらが店内。木のぬくもりを感じる建築物になっています。正方形の店内ですが、高台にあった店舗とほぼ同じ大きさかもしれません。
所狭しとならぶ冷蔵ケースには、ここでしか買えない旬の海産物を、店舗限定価格で販売しております。
そして今回充実しているのが鮮魚スペース。旬の海産物をこれでもかというくらい取り揃えております。
お刺身バイキングも目玉のひとつ。南三陸らしい多種多様な鮮魚をすぐに楽しめるよう、スタッフが工夫を凝らし次々と新鮮なお刺身を提供できる仕組みにしています。
加工品も充実。ただいま新ブランドを準備中ですので、今月末にはこの棚が驚くほど変わると思いますがそれは乞うご期待ということで。
こちらは隣の店舗「産直」さんです。この商店街の特徴のひとつとして、店舗同士が繋がっていて、外に出ることなく隣の店舗に移動することができます。雨の日でも安心ですね。
産直さんでも普段は店頭に並べないような当店の加工品をぎっしり販売させていただいております。
こちらはフードコート。当店でもテイクアウトで販売している「海鮮丼」などをこの場で楽しむことができます。ちょうど商店街の中心部に位置しておりますので、様々なイベントでもぜひご活用ください。
商店街のイメージは全体的に統一されていますが、各店舗かなり思考を凝らしていますので隅からすみまで楽しめる作りになっています。
こんな展望台も設置されています。海を一望できる場所ですのでぜひ一度登ってみてください。
今日の南三陸はあの日とはうってかわり、晴天に恵まれました。ふと車を止め、海を見下ろすと心地いい潮風が吹き抜け「南三陸ブルー」とよばれる美しい海が広がっています。
あの日避難した中学校に立ち、下ではなく上を見上げると潮風が運ぶ力強い景色を見ることができました。
毎年このブログでも書いておりますが。
どんな時も
やむなく故郷南三陸を離れてしまった人たちのためにも
この土地を訪れ、愛してくれる人たちのためにも
我々はこれからも平常心で
常に笑顔でたくましく
生きていきます。
7年目の3月11日。
東日本大震災で亡くなられたすべての方々のお冥福を
この南三陸の地よりお祈りいたします。