株式会社ヤマウチ 事務所

山内鮮魚店店長の山内です。ここ何の会社か分かりますか? オレンジやブルーのチェアーに無垢材のダイニングテーブル。壁一面の黒板、カフェのようなシーリングライト。実はここ、当店の「通販事務所」なんです。今日は特別にブログで初公開しますね。

 

山内鮮魚店は南三陸町にある水産業社です。鮮魚店としての店舗もありますし、キラキラ丼を提供する「お食事処」も併設しています。水産加工品を製造し、全国のスーパーマーケットや百貨店へも納品しています。そしてこの場所が、インターネットやカタログ通販を行う通販スタッフ、そして営業スタッフが仕事をしている事務所(いわゆる本部です)。ここでお客様からのご注文を専門スタッフが受付し、営業スタッフが取引先とやりとりをしています。

 

ちなみに、お客様が来社されると皆さん「デザイン事務所みたい!」って驚いて帰られますがそれはそうですよね(笑) なんといってもここは「鮮魚店」の事務所。でもこんな事務所にしたのは「ちゃんとした理由」があるんです。

 

女性が気持ち良く働ける空間を作りたい

株式会社ヤマウチ 事務所

働く人たちにとって、1日の大半を過ごすのは「会社」。事務や電話対応が仕事なら、一つの空間で過ごす時間は特に長くなります。その空間が無機質で埃っぽくて、暗くてどよーんとしていたら何となく気が滅入りますし、会社に行くのも「ドンより」してしまいそう。せっかくならカフェのような「居心地のいい空間」で働きたい!女性なら誰もがそう思いますよね。

 

そうなんです、この事務所のテーマは「cafe(カフェ)」。鮮魚店でありながら女性が気持ち良く働ける環境づくりをテーマにした取り組みの一例なんです。家具も雑貨も、北欧スタイルの温かいデザインにし、木とグリーンを多く取り入れています。何度もインテリアショップに通い、家具も自分たちで組み立てました。自然光がたっぷり入る窓際で、観葉植物に囲まれて、気持ちいい音楽とともに仕事ができるのが山内鮮魚店オフィスの特徴です。

 

椅子も雑貨も、自分で決める

株式会社ヤマウチ 事務所

山内鮮魚店の通販事務所では、デスクは共通ですが「チェアー」は自分で決める、という決まりごとがあります。一日中座る椅子ですので、個人的な座り心地もありますし、どうせなら自分好みのデザインや色がいいですよね。なので、椅子のデザインも色もそれぞれバラバラなのが特徴です。椅子が合わないと一日中仕事をするのが辛いですよね。ちなみに上の写真は我が社で最も若い女性スタッフのチェアー。カラフルで若さ溢れる色ですね^^

 

働いてくれるスタッフが自ら「かわいくて座りごごちのいい椅子がほしいんです!」と言えるのが山内鮮魚店のメリットです(笑)

 

スタッフだけのリラックススペースを設置

株式会社ヤマウチ 事務所

山内鮮魚店では、日々の勉強のために「雑誌」や「書籍」も多数取り入れています。パソコンの画面ばかり見ていても疲れる時ってありますよね。雑誌を見ながら様々なセンスに触れたり、いい本があればお互いに紹介したりできる環境も必要だと思っています。当店の特典として「欲しい書籍があったら経費で購入できる」というのもメリット。小説でもいいんです。小説を読んで文章力が鍛えられれば、お客様に対して「伝えるスキル」も身につきます。

 

ちなみに、スタッフが雑誌を読んでいるスペースは大型のソファーが並んでいて「社員だけのくつろぎスペース」になっています。スタッフのための空間ですので「お客様や取引先が来ても、ここには座れない」というのが決まり事。あまりにも居心地がいいので、スタッフのお子さんが学校帰りにここで居眠りしてしまうんです(笑)

 

オープンキッチンも憩いの場

株式会社ヤマウチ 事務所

山内鮮魚店の事務所内には、大型のオープンキッチンがあります。ここでお客様に提供するレシピの考案や撮影などを行っています。スタッフが自分のランチをここで作る場合もありますし、美味しい食材などが入ったらみんなでお料理することもあります。営業が終われば、この事務所がバーに早変わりすることもあるんですよ^^ 実はこれが私店長が一番やりたかったことかもしれません(笑)

 

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今日は普段は見えない”社内の風景”をお見せしましたが「スタッフが気持ち良く働き続けられる環境」をつくることは、これからの時代とても必要になってくると思います。なぜなら南三陸町のような小さな田舎町では、働き手の数がどんどん少なくなっているから。高校を卒業したばかりの「新卒」と言われる子供達は、仙台市のような身近な都会に出て行ってしまうのが現状です。

 

それでも東日本大震災が起き、地元をなんとかしたい!という若者が増えてきたのも確か。だからこそ、地元に”楽しく学びながら働ける会社”があったなら、もっと多くの若者達が地元に残ってくれるかもしれませんし、戻ってきてくれるかもしれません。地元で家族と暮らしながら、伸び伸びと働いてくれるかもしれません。

 

これからの時代、田舎の会社こそそんな環境を本気で作っていくべきだと思うのです。会社は社長のものではなく、働いてくれるすべての人達のものですよね。