心からの感謝、そして前ヘ前へ。
山内鮮魚店店長の山内です。
写真は本日朝6時の南三陸内湾の風景です。
2013年、最後の日にこんな素晴らしい景色を眺める事ができる幸せを噛み締めています。
一年は365日。
短いようで私にはいつも長く感じます。
そして一年が経つと様々な事柄の詳細を忘れてしまいそうになります。
昨年の今頃は何をし、どんな想いで過ごしていたのか。
大晦日の今日、静まり返った事務所の中でスケジュール帳を眺めながら、今年一年起った様々な出来事を見返してみる。
当店スタッフとも思わず一年を振り返るように言葉を交わす。
私自身にも様々な一年があるように、当店スタッフにもそれぞれ様々な一年がある。
今こうして私自身の一年を振り返っていると、本当に様々な出会いにあふれた一年が蘇ってきます。
私店長の仕事はインターネット・カタログ通販の運営、Facebookやブログでの情報発信、そして商品開発。
全国のスーパーマーケットや百貨店様との業者間取引全般、さんさん商店街店でのお酒の仕入れ業務等です。
そんな私の2013年は全国を駆け回り、様々な方々がここ南三陸町に足を運んで下さった、まさに出会いの一年でした。
そして何よりも震災後、離ればなれになっていた家族との生活を取り戻した年でもありました。
大好きな福岡から始まった2013年。
尊敬する方々との二日間は夢のような出来事でした。
今年一年の始まりはお客様と向き合い日々奮闘する九州の会社様への貴重な会社訪問から始まりました。
博多の名店で食べた、あの水炊きの味が今でも忘れられません。
自社工場がようやく本格的に動き出した2月、製造した製品に思いをのせ、参加した東京ビッグサイトでの日本最大の展示会。
震災前からお付き合いさせて頂いているバイヤーの方々との再びのご縁。
「山内さん、棚を空けて待ってましたよ」スーパーの担当者さんにかけて頂いた暖かい言葉。
震災から丸二年を迎えた3月。
何十年もお付き合いさせて頂いている蔵元、一ノ蔵日本酒大学への参加。
自社のお客様を大切にする心を学びました。
そして自ら立ち上げた宮城県内の異業種勉強会の幕開け。
この月、39歳になりました。
桜が咲き誇る4月、秋田県、大阪、そして遠く滋賀県から南三陸へ足を運んでくれた沢山の方々との再会。
南三陸の現状をたくさんの方々に自らの目で確かめて頂いた貴重な月でした。
5月、イースター島からはるばる海を渡り南三陸に本場のモアイ像が到着。
賑やかに沸き起こる南三陸。
そして突然の顔面神経麻痺。
ここから約4ヶ月もの間、動かぬ右顔との格闘することになりました。
やっと暖かくなってきた6月。
震災後、妻の実家がある四国に避難していた息子達と二年の月日を経てようやく家族一緒の生活が実現した月でもありました。
それまで子供達に会えるのは2ヶ月に一度、半日の移動距離でたった二泊三日。
長い長い二年間でした。
7月は人生の友とも呼べる同志との南国宮崎での再会、そして大阪東京。
一年で最も長い移動距離と比例し、様々な出会いに満ちた熱い熱い夏でした。
宮崎で食べた食材の数々、宮崎焼酎の美味しさに圧倒されました。
南三陸がBIGINの歌声に包まれた8月、休暇を利用し被災地を巡ってくれた友人家族の来町。
第二の故郷、北海道への旅。
そして琵琶湖での一大イベントへの参加。
夏祭り福興市で夜空を彩った、沢山の花火。
暑さ残る9月、奥入瀬の絶景に心奪われた久しぶりの家族旅行。
そして二十年ぶりに再会した親友との、かげかえのない一日。
震災当時、彼が抱いていた思いを初めて知りました。
10月、京都から来て頂いた憧れの大先輩からの暖かい言葉。
遠く北九州から来てくれた方々との再会。
全国ネットショップ実践会で頂いた名誉ある賞から始まった11月。
高知の大先輩に頂いた元気と勇気。
震災を経て宮城県が再び元気になるきっかけを頂きました。
そして今年最後の福興市が開催された12月。
たくさんの感謝と出会いに満ちた福興市で真冬の南三陸は活気に満ちていました。
大晦日、静まり返った故郷を眺め、愛おしい景色を眺める。
真冬とは思えない何とも穏やかな海、静かに吹き抜ける潮風。
今年一年、南三陸の海の幸は生産者と共に「少しずつ」復興へ向けて歩き始めました。
三陸ホヤの復活を待ちわびる声も本当にたくさんの方々から頂きました。
来年こそは皆様にお届けできるよう努めて参ります。
三陸牡蠣の数も不足し、今年は早々に年末のご注文を止めざるを得ませんでした。
改めて心よりお詫び申し上げます。
当店のモットーは、お客様の求める声に即座に応える事。
どんな時でもご注文頂いたその日にとびきりの海の幸を発送することです。
まるでご近所の魚屋さんで購入したような、まるで漁師さんが直接届けてくれるような新鮮さで提供すること、そしてそんなとびきりの海の幸だけを使って一からこだわり抜いた水産加工品を製造することです。
今年から始めた「手書きアンケート」をきっかけに、ご注文頂いたお客様から、本当にたくさんのお手紙を頂戴します。
震災を経て、当店がいかにお客様とのご縁に支えられてきたのかを、今改めて感じております。
当店が進むべき道は、いつもお客様とのご縁に感謝し、お客様に心から笑顔になって頂く事だと思っております。
今年一年、お買い求め頂いたすべてのお客様に、当店を代表し心から感謝申し上げます。
2014年もまた、故郷南三陸をこよなく愛する会社として、南三陸の海の幸でいつも笑顔になって頂けるよう、只々前へ前へ進んで参ります。
山内鮮魚店 店長
※新年は1月4日より、全店舗の通常営業を再開致します。
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山内鮮魚店の長男として南三陸町に生まれる。高校卒業後、大学進学と共に北海道函館市で4年間を過ごす。その後上京し、兼ねてから趣味だった写真で食べて行こうと決意し、8年間フリーカメラマンとして働くという異色の経歴を持つ。2005年南三陸に帰郷しインターネット通販部門、商品開発、卸業務を担当。2009年日本オンラインショッピング大賞を受賞。震災後は南三陸の広報誌、南三陸キラキラ丼などの撮影を手がける。山内鮮魚店通販事業部にてインターネット通販、及びカタログ通販を統括。
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