山内鮮魚店店長の山内です。3月7日の土曜日、東京@門前仲町にて創業以来初となる感謝お食事会『第一回マルニ会』が開催。大盛況で幕を閉じました。
この「マルニ会」は当店にとって、私店長にとって本当に念願の会でした。震災からもうすぐ丸4年。あの日当店は20年近く培ってきたすべてのお客様のご注文データを津波で失いました。そして震災の翌年2012年、通販を再開してから今日まで肌で感じた事は、変わらぬご愛顧をいただくお客様の存在でした。
そしてようやく一段落した今年。お客様にどうしても恩返しがしたい、実際にお会いして南三陸の海の幸を味わっていただき、感謝の気持ちをお伝えしたい。切なる想いで年明けこの「マルニ会」の企画がスタートしました。
まずは震災後過去3年間でご購入頂いた全データの解析から。中でも今回は上位20名のお客様(関東圏限定)を絞り、ご案内を差し上げました。特に吟味したのは会場探し。日本料理に長けていて美味しい日本酒を提供していて、やさしい雰囲気の落ち着ける空間であること。そして椅子席であること・駅の近くであること。
そうして辿り着いたお店が、この「和酒 瓢(ひさご)」さんです。
この日まで私は数度お店を訪れ、お出しするお料理の内容や品数、お料理の量、お席の組み合わせ、日本酒の選別に至るまでを打ち合わせさせて頂きました。そんな中、親身になって相談にのって頂き、すばらしいお料理と時間を提供してくれた「瓢」さんに、この場をお借りし心から感謝申しあげます。
『お客様は本当に喜んでくれるのだろうか』。『打ち合わせしてきた事に不備はないか』。『失礼はないか』。不安の中現地入りし、手づくりの席札を机にならべ、南三陸から持ち寄った小さなノボリをテーブルに設置。そして最終打ち合わせ。夕方になるにつれ、どんどん胸が高まってきます。
すばらしいメニュー表も作って頂き、雰囲気も整いました。私と当店スタッフ2名で駅と店舗前に分かれ、お客様のお迎えに。そして午後5時、次々とお客様が来店。どなたも遅れる事なく記念すべきお食事会が、こうしてスタートしました。
まずは当会の主旨、そして現況を当店代表取締役社長より説明させて頂きました。
さらに今回お出しした海産物について、その美味しさのヒミツを説明。実際にお会いし説明させて頂けることは本当に貴重な時間でした。
また今回は当店の復興地酒を醸して頂いている気仙沼の蔵元「角星」さんも参戦。自慢の日本酒を振る舞って頂きました。何と角星さんはこの日のためだけに宮城県から上京。終了後すぐに新幹線で帰られるという強行スケジュール。魚と言えば日本酒。欠かせない強力な助っ人に、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
そしていよいよ乾杯。当店鮮魚担当スタッフ(淳平)の掛け声と、南三陸地ビールで待ちに待ったお食事会が幕を明けます。
前菜もすべて南三陸産の地魚で
- 山うどとうるいのアイナメ巻 酢みそがけ
- 銀鮭とズッキーニの南蛮漬け
- 黒ソイと菜の花の胡麻味噌和え
お酒は、山田錦を50%まで削ったさらりとした角星さんの大吟醸「喜祥」を皮切りに。
特別純米酒は大人気の「水鳥記 第一章」と、にごり酒「船尾灯(ともいび)」。いずれもお料理以上に華を添えてくれました。
そして今がもっとも旬の生メカブと生ワカメのしゃぶしゃぶ。今回はその生産現場や特徴などもお話させていただきつつ、当店スタッフが湯通しし提供させて頂きました。
実は今回一番悩んだのが、この生メカブと生ワカメをどうご提供するかでしたが、悩んだあげくに選んだこのしゃぶしゃぶは「おかわり」まで飛び出し、本当にお客様に大好評でした^^
お造りは平目と今が旬の桜マス。そして南三陸名産の真ダコと水ダコは梅塩で。こちらも大好評でしたね^^ 特に桜マスにはみなさん驚かれてました♪
そして一年でもっとも美味しい時期を迎えている南三陸の牡蠣。大ぶりの牡蠣だけをふっくら蒸してレモンでシンプルに。こちらもお酒がどんどん進みます。
そして煮魚はナメタガレイの煮付け(しいたけ・長ネギ・野菜を添えて)。お客様の中ではこのカレイが大好きな方もいらしたのでホントに良かった!
焼き魚と揚げ魚もそれぞれ一皿で。
- 桜マスのバター醤油焼き
- 赤ガレイの唐揚げ(なめこあんかけ)
会が進むにつれ、お客様の心もほぐれ、お客様同士も自然と仲良くなって行くのが印象的でした。
そして〆は私店長の希望だった「南三陸産活ホタテのお吸い物」。
さらに瓢さんのアレンジで、あっさりと〆にふさわしい「そうめん」を浸して頂くという粋な計らい。
『和酒 瓢(ひさご)』さんの日本酒担当@堀江さんは、実は何度も南三陸に来て頂いている仲。今回の会に対する想いに本当に助けられました。心から感謝申し上げます。
今回お料理を担当して頂いた系列店である「六三四(むさし)」さんにも感謝!皆さんこぞって「お料理がすばらしかった!」とのご感想を頂きました。本当にありがとうございます。
最後は当店お決まりのポーズで記念撮影をさせていただき終了^^ 普段は遠く離れ、お電話やご注文書、インターネット上だけでしかやりとりができない常連様と、こうして実際にお会いし、こんなにも楽しくステキな笑顔になって頂けたことが、当店にとって最高の幸せです。
今年から、当店はこういったイベントを数多く企画して参ります。実際にお顔を合わせ、同じ時間を共有させていただき、さまざまなご意見をいただくことで、心からご満足いただける細やかな対応とサービスへ転換して行きたいと強く思っております。
今回の『第一回マルニ会』は当店の中で年間を通して特にご注文いただく関東のお客様に限定し、招待させて頂きました。次回は宮城県内の常連様に限定し、7月末に完成する新工場の見学も合わせ、南三陸での開催を予定しております。次のご案内までいましばらくお待ち下さいませ。
また、今回はお料理、日本酒ともにお客様から非常に高い評価をいただきました(ありがとうございます!)。今後は季節の旬に合わせ、東京・宮城県内などで積極的にお食事会を開催して参ります。
最後に、今回ご参加いただいたすべての方々に当店を代表し、心から深く感謝申し上げます。
震災からもうすぐ丸4年。我々はもはや被災地ではなく、自ら未来を切り開いていく所存です。
<第一回マルニ会 概要>
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日時 2015年3月7日(土)
場所 和酒 瓢(ひさご)
協力 日本酒蔵「六三四」・株式会社角星
日時 2015年3月7日(土)
備考 招待制(関東の常連様限定)
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<第一回マルニ会 お食事メニュー>
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前菜(3種)
- 山うどとうるいのアイナメ巻 酢みそがけ
- 銀鮭とズッキーニの南蛮漬け
- 黒ソイと菜の花の胡麻味噌和え
秀品
- 生ワカメとメカブのしゃぶしゃぶ(ポン酢)
刺身(4種)
- 桜マス/平目/真ダコ/水ダコ
蒸し
- 蒸し牡蠣(殻付き)レモン
煮
- ナメタガレイの煮付け(しいたけ・長ネギ・野菜を添えて)
焼き・揚げ(一皿で)
- 桜マスのバター醤油焼き
- 赤ガレイの唐揚げ(なめこあんかけ)
〆
- そうめん(ホタテ出しの汁に漬けて)
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※鮮魚・魚介はすべて南三陸産
<第一回マルニ会 お酒メニュー>
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- 金紋両国 大吟醸「喜祥(きしょう)」
- 金紋両国 特別純米酒「水鳥記(みずとりき) 第一章」※特約店限定品
- 金紋両国 特別純米「船尾灯(ともしび)」にごり酒
- 南三陸地ビール(ヴァイツェン)
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