お客様との繋がり、ご縁に感謝し進む事。
山内鮮魚店店長の山内です。
インターネットが普及し、私達の生活もどんどん豊になりました。
現代は24時間、どこにいても携帯電話からでも世界各国の商品が手に入る時代です。
当店もインターネットでの商品を販売させて頂くようになってから今年で7年目を迎えております。
それ以前はカタログやダイレクトメールでの通信販売で、お客様とのご縁を頂戴して参りました。
もちろん今でも同様にカタログとDMでのご案内は続けさせて頂いております。
震災の数年前から、カタログ等の紙媒体から、インターネットでのお買い物に切り替え頂く常連様が多くなった印象がございます。
思えば当店の通信販売は、少なくとも私店長が高校生の時、同級生達と一緒に実家でアルバイトをしていた頃からすでに始まっていたと考えると、20年以上もの間、こうして通信販売を通してお客様とのお付き合いが続いている事になります。
当時アルバイトをしながら、両親と共に夜通し手書きで運送会社の手書き伝票を書いていた記憶が蘇ります。
あの頃はまだ、東北の小さな港町では何をするにも手書が主流でした。
2005年、私店長が東京から南三陸町に帰郷した頃から始めたインターネット販売。
それに伴い、スタッフの作業効率を考えて本格的に導入したシステムによって、手書きから印刷へ時代の波と共に当店も移り変わってきました。
そして2年前の3月11日。地震が止んだ瞬間から避難するまでのスローモーションのような数十分の間、従業員を解放し取る物も取らず避難した私の頭をよぎったのは、二十年以上にも渡り頂いたお客様からの手紙と、私共が培ってきたお客様ひとりひとりの嗜好やお嫌いな海産物、お届けに関しての注意など様々なデータが蓄積された1枚のDVDを置き去りにしてきた事でした。
幸い従業員が全員無事に避難することができ、誰一人犠牲にならなかったのが本当に良かった。
あれから二年が過ぎ、ようやく一年程前から当店も通信販売を始める事ができています。
まだまだ完全復活とはいかない海産物の水揚げに左右される毎日ですが、通販事業部も徐々にスタッフが増え、皆でできる事も多くなって来ました。
現在、震災前から勤務し震災後に当店に戻ってこれたのは通販スタッフの中では1名だけです。
それ以外の彼らは隣町から毎日通い勤務してくれています。
そんな彼らにもお客様との繋がりを肌で感じて欲しい。
皆で考え、今月からお届けがご自宅のお客様に限り「アンケート用紙」を納品書や請求書に同封させて頂いております。
そして先日、ようやく1通の返信を頂戴致しました。
震災後の南三陸にもお越し頂いた神戸のお客様からの一面に渡る貴重なご意見でした(こちらのページでご紹介しております)。
「手書き」というのはお客様にとって余計なお手間を頂戴する物でございます。
もちろんメールでのご感想も私共にとっては大変貴重なご意見ですが、お客様の直筆の文字と共に私含め当店スタッフ全員が成長させて頂き、ご縁と繋がりに感謝し営業を続けて行ければ、これほど幸せな事はないと思っております。
当店はもう一度原点に立ち返り、二十年以上培ってきたお客様とのご縁に感謝し、一からまたお客様との繋がりを作っていこうと強く決意しております。
どうか皆様の貴重なご意見やご感想をお送り頂けますと幸いです。