山内鮮魚店店長のヤマウチです。

本日、南三陸内湾に浮かぶ島「椿島(つばきしま)」特別見学にカメラマンとして同行しました。

椿島(別名:青島)は南三陸町戸倉地区にある港から、およそ1kg沖にある無人島で、面積は約5ヘクタール。タブノキが優占する暖地林で、その他200種類もの植物が生育する島。

学術的価値が高いとして、昭和41年に国の天然記念物に指定されています。

そのため、上陸するのは特別に許可された場合のみ。

南三陸町に生まれて、約40年。私店長にとっては念願の初上陸でした。

南三陸町 椿島

向こうに見えるのが椿島。津宮漁港からおよそ1キロ。霧がかかっていて一時はどうなるかと思いましたが、渡る前に見事晴れてくれました。

 

南三陸町 椿島

漁船に乗せて頂き、およそ10分。椿島がどんどん近づいてきます。

 

南三陸町 椿島

今回の特別見学の人数はおよそ30人。海上は霧がかかっていますが、気温は非常に穏やかでした。

 

南三陸町 椿島

こちらが椿島を背にした南三陸内湾。生まれて初めて「荒島(あれしま)」を反対側から見る事ができました。右にうっすらと見えるのがベイサイドアリーナへ向かう「浜ゆり大橋」です。養殖筏も増えて来ましたね。

 

南三陸町 椿島

そしてあっという間に椿島に上陸。生まれて初めての無人島。何とも幻想的です。

 

南三陸町 椿島

ロープをつたい、島の頂上へと一気に登って行きます。

 

南三陸町 椿島

頂上に登ると木々の香りと潮の香り。静かな島に波の音が響いています。

 

南三陸町 椿島

島のあちこちには驚くほど立派な木々が生い茂っています。こちらは通称マザーツリー。樹齢はおよそ300年だそうです。

 

南三陸町 椿島

今回の特別見学には、震災直後より被災地で現地調査を行い、いち早く「いのちを守る森の防潮堤」の必要性を指摘した生態学者、横浜国立大学名誉教授の宮脇先生も同行されました。

 

南三陸町 椿島

幻想的な風景。たった5へクタールの島の中に、生態系のすべてが詰まっている、先生がそう教えてくれました。

 

南三陸町 椿島

島の頂上を奥へ進むと見えてくるのが「椿島神社」。この島にまつわる由来を地元の方々が丁寧に教えてくれました。

 

南三陸町 椿島

南三陸町 椿島

南三陸町 椿島

南三陸町 椿島

見上げるとキレイに重なり合う事なく空に向かって伸びる葉の配列。自ら重なり合わないよう自然界が造り出した神秘的な光景です。

 

南三陸町 椿島

島の土を少しだけ掘り起こすと、優しいカビの匂い。

 

南三陸町 椿島

この土とこの島には、自然界のすべてが詰まっている、宮脇先生が熱弁されています。

 

南三陸町 椿島

南三陸町 椿島

滞在時間は1時間程度でしたが、こんなに近くにあるのに生まれて初めて訪れた南三陸の天然記念物「椿島」。やさしい木々と土の香り、踏みしめる度に感じる土の豊かさ。そして南三陸特有の穏やかな波の音と、心地よい潮風。そこにいるだけで心がすっと洗われる、そんな場所でした。本当にすばらしい体験をさせて頂きました。