山内鮮魚店店長の山内です。
本日はホヤの生産者様へ訪問して参りました。
目的は最盛期を迎えているホヤの「殻むき作業」を拝見するためです。
実は南三陸はホヤの一大産地。ホヤの全国シェア80%を誇る宮城県でも生産者の多い地域として知られています。まさにホヤの本場です。
宮城県で水揚されるのは「真ホヤ(学名:マボヤ)」。北海道でよく水揚されるのは「赤ホヤ」という種類です。真ホヤの特徴は、突起物がある殻と、黄色くて厚い身。
赤ホヤに比べ、甘みがあって非常に肉厚です。震災から三年を経て、南三陸のみならず宮城県全域で、今年ようやく真ホヤが復活しました。
こうして忙しくホヤと格闘する生産者さんを見るのは、実に三年ぶり。
みなさん笑顔で働いていました♪ 見ていてこちらも心から嬉しくなってきます。
現場にきて何が驚いたかと言うと、その捌く早さ。
1個を剥くのに10秒もかかりません。
私共販売者もホヤをよく剥きますが、この早さは生産者さんならではですね。
しかも早くて丁寧な仕事。見とれてしまいます。
早朝から船を出して水揚した、穫れたての「殻付きホヤ」♪ 作業場に入った瞬間にこれでもかという程、ホヤのいい香りが漂っていました。ホヤ好きの私にはたまらない場所です。
そして次々にさばかれていく新鮮なホヤたち。ホヤから勢い良く海水が飛び出します。
海水が飛び出す瞬間がこちら♪ 新鮮なホヤを見分けるコツは、身がパンパンになっているかどうか。切った瞬間にこれだけ海水が溢れ出すのは「鮮度がいい」証拠ですね。昔はこのお水をダシにして「お蕎麦」を作る習慣があったそうです。産地ならではの「ホヤを使った蕎麦」。実に食べてみたいです♪
こちらが殻から外した瞬間。新鮮な剥きたての「ホヤの身」はこんなにも透き通っています。キレイですね♪
真ホヤの旬は5月〜8月が最盛期。最も美味しいのは7月〜8月の、夏の時期の真ホヤです。殻のサイズは7月から小さくなってきますが、その分身がしっかりと締まり、身も厚くなり美味しさが増します。スーパーマーケット等でも販売するようになりましたが、ホヤは鮮度落ちが早いため、1日違うだけでも味が変わります。産地で食す味は、格別ですね。
当店の「漁師の生ホヤ」は、こうして生産者である漁師さん達が、早朝から「むき身」にし、殺菌海水と一緒に袋詰めした新鮮なホヤです。ホヤをまだ食べた事のない方、一度食べて苦手だと思った方も、産地でしか味わえない「鮮度」でホヤの概念が変わるかもしれません。