震災を忘れない、宮崎一の地鶏専門店からの手紙。
山内鮮魚店店長の山内です。
約1ヶ月前の7月11日、私は宮崎にいました。
目的は同志と言ってくれる友人の会社を訪れる事、震災の事をお話させて頂く事、そして宮崎市内での講演。
空港に降り立つと、今まで感じた事のない熱気、経験した事のない南国の夏を肌で実感しました。
そして宮崎一の宮崎地鶏と薫製専門店へ。
講演までの時間の30分だけ、社員に南三陸町の現状と震災について話して欲しい。
集まった社員さん達を前に、震災当時の事、南三陸町の現状、そして今想う事、様々な事を当時の写真を交えながらお話させて頂きました。
昨年10月はるばる宮崎から南三陸を訪れてくれた友人。
被災した自社工場の屋上に案内させて頂いた時、ひとり号泣していた姿を思い出します。
同じ食品メーカーとしての境遇、製品に対する想い、様々な共通点で切磋琢磨しあい互いに成長し合える友人。
全身で被災地を感じ取って帰って行った友人。
そして昨日、宮崎から手紙が届きました。
そこには、あの時お話させて頂いた内容に関しての感想がA4用紙2枚にも渡り綴られていました。しかも社員全員分。
被災した我々にできることは、伝える事。
自らの体験、家族の事、友人の事、そしてこの町の未来。
この先、何十年と続く我々の奮闘を、少しでも多くの人達に知って頂き次の世代への教訓として語り継いで頂きたい。
いつ何が起こるか分からない。それを身を以て体験している我々には伝える義務がある。
手紙を読み改めて強く想いました。
青く透き通った空、エメラルドグリーンの海、類い稀なる食文化と穏やかな人々、宮崎の人々の素朴な優しさを思い出しました。
そして皆さんが手造りする、感動的なほど美味しいスモーク製品達。
帰り際、宮崎空港の店舗で購入した薫製製品を口にし、ものづくりに対する勇気が湧いて来ました。こ
れからも同じ食品メーカーとして作り手の想いを伝えられる製品を作り続けたい。本当にありがとう。